手術後1日目
2019.1.9
氷片が齎す幸福感
午前9時、GICUで採血と腹部レントゲン撮影。
午前10時、看護師さんの介助で車椅子に座り、病棟へ。
ただし戻った先は通常の二人部屋ではなく、この日はナースステーション正面の個室でした。
病室にはすでに妻と息子たちが来てくれていて、
「具合はどうか?」
「痛みはないか?」
「吐き気はないか?」
「なにか必要なものはないか?」
・・・・・・・
あれやこれやの質問に、しどろもどろに答えるボク。
実際、若干頭痛がする程度で、手術を受けた腹部は重たい感じはあったものの、訴えるような痛みはなく、吐き気もありませんでした。
欲しいものは…
水分!
とりあえず、それだけ。
担当医の許可が下りたので、後程看護師さんが氷片を届けてくれることになっています。
今はそれが目茶苦茶に待ち遠しい。
千葉に戻らなければならない息子たちが帰った後、やっと小さな紙コップに入った5cm角 程度の氷片が届きました。
妻が手に取って口に含ませてくれた氷片の美味しさ…
忘れられません。
カラカラに乾いた口内が少し潤い、くっつきそうだった喉を細い水の糸が癒してくれます(^^♪
映画などで、熱砂の砂漠で倒れた仲間に水筒の水を与えるシーンがありますが、
「慌てるな! 少しづつ…。」
と諫めるセリフを言うじゃないですか…。
そのセリフが聞こえたような錯覚を覚えました。
とは言っても、溶けた水分を飲み下すような氷片の量ではなく、
ほんの束の間、幸せ感を感じさせてもらえました。
昨夜のGICUでもずっと耐えていたのですが、とにかく部屋が暑いのです。
それもあって、きっと氷片が溶けるのも早いのだと思います。
非常に残念(-_-;
病棟内歩行運動
午後に入って、看護師さんとベッドに座る練習、そして点滴の支柱につかまりながらの歩行練習が始まりました。
看護師さんが前もって痛み止めを追加しておいてくれていたので、ゆっくりですが体を動かしても痛みは強くなったりはしませんでした。
ただフラつきます。
よっこらしょ…
と、ベッドに座った段階ではわかりませんでしたが、看護師さんに支えられて立ち上がると、フラっとして、とても一人で立っているのは無理な状態。
一度ベッドに腰を下ろして、暫くして再度介助を得て立ち上がり、暫くじっとしていると、平衡感覚が蘇ってきたのでしょう、一人で立つことが出来るようになりました。
つぎに、歩行練習です。
看護師さんの介助と点滴の支柱を頼りに、ナースステーションの周りをゆっくり1周歩きました。
距離にして20mぐらいなのでしょうか…
ホント休み休みのよちよち歩きといった速度で、だいぶ時間がかかったと思います。
看護師さんと妻の励ましを受けて、なんとかゴールの病室へ到着。
今日の歩行練習は夕方に看護師さんと一緒にもう一度。
それで足元が少ししっかりしてくれば、明日からは単独で、出来るだけ何度もナースステーション一周コースを歩くように言われました。
ベッドで横になっているだけだと、血栓が出来やすく、腸の癒着などの合併症など回復が遅れる要因になるとのこと。
病棟に帰ってきてからは、血栓予防のマッサージ器は外れました。
歩くしかないですね!(^^)!
順調であれば、明日から水分が摂れるようになるらしいです。
食事…まったく固形物のない完全な流動食らしいですが…は順調なら明後日術後3日目からとのことでした。
看護師さんに再度氷片をオーダーして、一休み。
この時から日中はベッドの背を45度ぐらい上げて、座り寝(?)にすることに。
夕方、重たい痛みを感じることを伝えると、点滴の痛み止めを増やしてくれました。
痰がきれない
手術前から呼吸訓練と並行して、毎日痰をきるトレーニングを積んでいました。
が、日常生活で『痰』がほとんど出ないので、トレーニングが難しかったのですが、
喉のあたりに何かある!
という不快な状態が続き、トレーニングした通りに実践してみるのですが、一向に上手く改善できません。
「このままでは肺の合併症につながりはしないか?」
という切迫した危機感を感じ担当医に相談。
喉に入っていた管が影響する神経的なものの可能性もあるが、数日喉を湿らす、吸入器のような機器を使って喉を乾燥させないようにして、痰を出しやすくしましょう…
ということになり、運ばれてきた吸入器のような機器を1日数回使うことに。
痰が絡んでいるような不快な状態は、それから3日ほど続きましたが、ラッキーなことに知らぬ間に解消していました。
昨夜、GICUでほとんど眠れなかったこともあり、その夜は熟睡。
眠れたのは、就寝前の歩行練習時に、痛み止めを追加してもらっていたのが良かったよのかも知れません。