なってみてわかったe.t.c...

直腸がんの闘病回想記と気になる健康管理ネタなど

退院へ向けてリハビリの日々

2018.1.12

 

 

入院5日目。

 

食事は流動食から五分がゆ、そして全粥軟菜食へと戻ってきてはいるものの、なんとも美味しくないんですよね~(-_-;

 

まあ病室で何を食べても、本来の味わいにを感じることは難しいとは思いますが…

 

それにしても…ねぇ…

 

 

シャワーの許可がおり、すっきりしたところでパジャマを着替えられるので、人心地ついた感があります(^^)

 

 

 

ストーマ生活も4日目。

 

交換実習は今日で2回目。

 

今日はM看護師さん立ち合いの下、妻の協力を得て自分で交換を体験しました。

 

 

なんとも、微妙…

 

なんとも、あたふた…💦

 

けれどこれが日常になる。

 

慣れることが出来るのか、ちょっと不安。

 

 

病棟内歩行は、だいぶ歩行速度が上がってきました。

 

体からいろいろなチューブが外れてきて、身軽に(?)なったからかな?

 

歩行に際しての痛み止めも、特に足してもらわなくて大丈夫な時もあるので、体も順調な回復傾向にあるということでしょう(^^♪

 

 

自己排尿の心配

 

術後体に付いていた管は徐々に外れ、最後に残っていた尿管が今日外れました。

 

抜かれるときは結構緊張💦

 

考えただけで痛そうなので…。

 

けれどボクの場合は痛みもなく無事外れました。

 

ラッキーだったのかも知れません。

 

ひとまず神様に感謝☆

 

 

 

しかし問題はこの後です。

 

 

術前担当のS医師から排尿障害の可能性を指摘されていたからです。

 

リンパ郭清の際、神経を傷つけてしまうことがあり、もしかすると自己導尿が必要になるかも知れないと。

 

自己導尿とは定期的に自分でカテーテルを膀胱まで挿入し、排尿を促す作業のこと。

 

 

自己導尿をされている方には大変申し訳ないのですが、

 

これはなんとか避けたい💦

 

考えただけで憂鬱になります。

 

 

管を抜く処置後、尿意を感じたらトイレに行き、排尿後超音波で膀胱の残尿量を測定して、基準値以下であれば良し。

尿意を感じなかったり、排尿が適切に行えなければ、再度カテーテルを使っての導尿ということになります。

 

 

尿カテーテルを抜いて約40分後、わずかな尿意らしき感覚が…!(^^)!

 

少しの間、感覚を確かめつつ、探りました。

 

で、トイレに。

 

弱い尿意だったからか少量ながら無事、排尿をすませ、ナースコール。

 

超音波測定器を見る看護師さんの表情が緩みました☆☆☆☆☆

 

残尿測定値は基準以下で自己導尿は免れました。

 

 

術前からず~っと頭にあって、考える度に緊張を強いられてきた最大の心配事。

 

そのハードルをクリアすることが出来ました。

 

S医師はじめ、手術に携わって下さったドクターにただただ感謝です。

 

 

 呼吸訓練

術後のリハビリは病棟内歩行と「コーチ2」を使った呼吸訓練が2本柱になっています。

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マウスピースを加えてゆっくり息を吸い込む、アレです。

 

術前は真ん中のスマイルマークをキープしつつ、平均1.750程度を1コース5回ペースで訓練していたのですが…

 

術後は真ん中のスマイルマークに到達することがかなり困難💦

 

そして数値は250に届くかどうかの瀬戸際💦

 

 

いや~驚きました。

 

こんなに完璧にダメージを受けているとは…(/_;)

 

 

呼吸のリハビリに看護実習生が毎日2回、ほぼ強制的に付き合ってくれていました。

 

掛け声をかけてくれて、応援の声援も送ってくれます(笑)

 

ただ、術後4日経ってもほとんど変化なし(-_-;

 

焦っても仕方ないので、まあその内に回復してくるだろうと楽観視を決め込んでいました。

 

退院するころでも、調子のよい時で数値500が精いっぱい。

 

道のりは長そうです💦

 

 

明日は入院7日目。

 

看護師さんから退院後の生活について。

管理栄養士さんからは、食事に関する説明があります。

 

退院日は明後日14日に決まりました(^^♪

 

 

一年前のこと…

時の経つのは早いもので、もう年の瀬。

 

 

最近、去年の今頃は

 

ああだった…

 

こうだった…

 

あんなことを考えていた…

 

こんなことを思っていた…

 

と、いろいろなタイミングで思い返すことがよくあります。

 

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去年の年末は、年明け早々の1月8日に直腸がんの手術を控えていたこともあって、気持ちが不安定に揺れていたことを思い出します。

 

担当医を含め、医療スタッフには全幅の信頼を置いていました。

 

けれど、

 

「万全の準備をして臨みます。最善を尽しますが、手術に絶対はありません…」

 

と、正直に話してくださった担当のS医師。

 

その言葉が意味するものは、確率的には一桁台、あるいはそれ以下の確率で起こり得る様々な合併症などの存在です。

 

詳細に記された手術に関する説明書には、細かに具体的な数字が記載されていました。

 

 

ボクは籤運が良い方ではありません。

 

当たりくじの経験は子供の頃、商店街の大売り出しの際、商店街が催したと思われる福引で、醤油を1升当てたこと…。

 

競馬のビギナーズラックで、50倍の馬券を100円買ったことぐらい(笑)

 

けれど楽天的…。

 

 

普通ならボクの性格からして、担当医の説明にあるような極低い確率のことは、他人事以下。建前かも知れないけれど、ありえないことと解釈するのが普通。

 

なのですが年末のこの時期、その一桁以下の極低い確率の数字が、ひたひたと現実味をもって呪縛するように支配し始めたのです。

 

 

その結果、クリスマス以降、

 

もしかしたら、一緒に過ごす最後の・・・・

 

という接頭語(?)が頭の中で付きまといました。

 

すべてが愛おしく…

 

妻には申し訳なく…

 

子供達には、幸せを願いつつ…

 

すべてに感謝とともに過ごした時を、忘れることはないと思います。

 

 

また翌年、こうして新年を迎える支度をしている絵を描く余裕はありませんでした。

 

まったくの怖がりな小心者なので💦

 

 

 

幸い信頼する医師たち医療スタッフのご尽力のおかげで、2020年の正月を迎えるべく、お節の準備ができること…。

 

本当に有難く、この時間を満喫させていただこうと思います。

 

 

 

あたりまえって、世の中にないことなんだ…。

 

 

来年65歳になります。

 

やっと、そんなことに気づかされたことを思い出しました。

 

 

 

皆様、よいお年をお迎えください。

 

そしてくる年、少しでも笑顔に彩られる時間が多くありますように。

 

術後3日目 食事許可

2019.1.10

 

午前の部

 

午前6時起床、検温、血圧測定、血栓予防の注射

 

その後病棟内歩行。

 

今日の日課、ナースステーション3周+時々ロビーへ+朝夕飲み物の販売機へ+歩行運動の終わりは富士山を眺めてひととき休憩。

 

歩行は点滴台を押しながら、まだゆっくりペース。

 

そんなボクの横を並ぶ間もなく追い越す一人の患者さん。

 

カラカラカラ…点滴台を押しながら、かなりのハイペースでナースステーションを周回している男性がいました。

 

ボクが3周回る間に2度追い越され、3周回り終わったときには、もう姿が見えませんでした…

 

運動だから、もう少し早いペースで歩くようにした方が良いのだろうか…

 

悩みます💦

 

 

 

午前8時 担当医の診察

経過は順調とのこと。昼食から食事が許可!(^^)!

 

午前8時半

日勤の担当看護師、M看護師さんと、看護実習生来室。

M看護師さんから、午前中に体を拭くことと、妻が到着した後昼前にストーマーの交換練習を予定しているとの連絡。

 

看護実習生から、再度血圧測定、検温、胸部から腹部にかけての聴診を受ける。

 

 

悪く言うつもりはないです。ボクでお役に立てれば…と、看護実習生を受け入れたのですから。

 

でも、とにかくすべてが良く言えば慎重、普通に言うと、手際がスローモーションなのです(-_-;

 

血圧測定のベルト(?)を腕に巻くだけでも、相当の時間がかかります(笑)

 

病室内は普段暖かいのですが、夜間は少し温度を加減しているのか、午前中は少し肌寒さを感じます。

 

その時間帯に、聴診のためにパジャマの前を開けての数分間は辛いよ…(笑)

 

けれど不慣れな一生懸命な彼女に、「寒いから早くして」なんて言えません💦

 

こうした担当看護実習生の往診(?)は毎日朝夕2回。

 

 

ボクを担当して下さっているM看護師さん。

 

いつも笑顔での優しい気配りと、誠実親身な対応に頭が下がります。

 

素晴らしい人です!

 

なんとなく寂しい気分で富士山を眺めながら一人で座っていたりすると、気さくに話しかけてくれて、暫くいろいろと話し込むこともありました。

 

体を拭いて下さるときも、寒くないように気を配りながら、本当に丁寧に…。

 

ありがとうございました☆彡

 

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ストーマ交換実習

 

妻の到着を待って、処置室というナースステーションの横にある部屋で、M看護師さんからストーマ交換手順を教わりました。

 

初回ということで、ボクはベッドに腰かけているだけ。

 

M看護師さんが注意点や用具解説などまじえて説明しながら、交換してくれました。

 

この作業が正確に出来ることが退院条件になっているので、ボーっとはしていられません。

 

この日、初めておなかに顔を出す真っ赤なストーマと対面。

 

 

…やはり、ちょっと複雑。

 

まだ術後日が浅いので、少しむくんだ状態らしいのですが、今後もっと小さくなっていくから…とのこと。

けれど想像していたよりは、ずっとコンパクトな印象です。

 

暫くの間、お付き合いです。

 

交換の様子を横で座ってみていた妻はボクと違って手先が器用なので、交換作業はまったく問題ない様子でしたが、本人は若干戸惑い気味(-_-;

 

2日後から2日ごとにM看護師さん立ち合いで、交換実習が始まります。

 

退院予定が、順調なら術後6日から7日後ということなので、練習できるのも2回ぐらい…不安だなぁ💦

 

 とりあえず交換には、クッキングペーパー、リムーバー(剥離剤)、パウチ、保湿液、ビニール袋が必要なことを確認。

 

 

 

 「な~んにも焦ることはないから…。漏れてもたかがうんちだから。」

 

とほほ笑んだM看護師さんの言葉。

 

 

そうだよね~たかが、うんち。

 

命にかかわることじゃなし…

 

気分がスーッと楽になりました。

 

 

 

6日ぶりの食事。

 

まったくの完璧な流動食。

 

食事は飲み物だったんですね(笑)

 

でも、なんとなく満足!(^^)!

 

だって、食べられるまでに順調に回復しているっていうことですから!

 

 

明日は洗髪できるらしいです(^^♪

 

術後2日目 病棟内歩行

2019.1.10

 

看護師さんの巡回

午前6時過ぎ、看護師さんの朝の巡回。

 

夜間も定期的に数回、点滴やドレーンなどのチェックに回ってきてくれていました。

 

術後1日目のボクの病室はナースステーション正面の個室だったので、何度か看護師さんへのコールや出入りの気配を感じて目を覚ましました。

 

夜間は勤務する看護師さんの人数が、日中と比べてかなり減るため、昨夜の感じからすると、ほとんど腰を落ち着ける時間など取れない様子。

薄暗い病棟内でのハードな仕事を実感し、頭が下がります。

 

さて、今日から水分解禁の予定(^^♪

 

看護師さんから午前8時ごろと教えてもらった担当医の診察が待ち遠しい!

 

 

朝の看護師さんの巡回時、今朝から血栓予防のための注射が加わりました💦

 

この皮下注射が結構痛い(-_-;

 

注射が好きな人は少ないでしょうが、ボクも大の注射嫌い。

 

朝から憂鬱…

 

水分摂取OK

担当医の診察で、鼻の酸素チューブが外れ、水分摂取の許可も下りました。

 

「やった!」

 

早速、「歩け、歩け!」

と奨励される病棟内歩行を兼ねて、硬貨を握りしめて販売機へ。

 

病棟内歩行するにも、いろいろ順序だてた準備が必要。

 

まずベッドに座る。

 

横向きになって、手すりを掴んで、ベッドに座る…

慣れて少し早くなったのですが、お尻に管が入っているので、座り方を誤ると痛い💦

 

気を付けてベッドに座り、持参したクロックスを履いてゆっくり立ち上がる。

 

点滴や脈拍などの計測計器、ドレーンのチューブなどが繋がっている点滴台の電源コードを抜く。

 

充電式になっているので、電池メモリを一応チェック。

1時間ぐらいは電源コードを外したままでも大丈夫でした。

 

これでやっと歩行準備完了。

 

点滴台を転がしながらゆっくりと歩きます。

 

術後、最初の飲み物は桃の香りの「いろはす」を選択。

 

それを持って、ナースステーションをのんびり1周して病室へ。

 

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結局昨日は氷片を5回ほどお願いして口の渇きを癒し…誤魔化し…して過ごしましたが、今からはしっかり喉を潤すことが出来る!

 

人心地ついた感じ(^^♪

 

美味かった~☆☆☆

 

 

病棟内歩行

どの看護師さんも、医師も、病棟内歩行を勧めます。

 

病室で顔を合わせる看護師さんは

「歩いた?」

と必ず。

 

朝、点滴に痛み止めを追加してもらったので、午前中は約1時間ごとに歩きに出かけました。

この日、自分に課したメニューはナースステーション2週づつ。

 

まだゆっくりしたペースでしか歩けないので、1周するのに3分はかかります。

 

2週して6分。

 

その足で、廊下の先端ある椅子まで行って、富士山を眺めます。

 

生憎、天候が悪く見えない日もありましたが、それでもぼ~っと外を眺めていると、気分が晴れる…。1日に何度も足しげく通ったスポットです。

妻は毎日昼前には来てくれるので、妻とも病棟内歩行の時一緒に座って長々と眺めていました。

 

歩くこと…

 

ボクにはまったく苦にならなかったです。

 

ベッドに横になったままで、いつも看護師さんにベッドを起こすように…とか、あるいてくださいよ…と注意を受けている患者さんもいらっしゃいましたが、病室にじっとしているのが暇で、退屈で…。

 

それで、若干面倒な手順を我慢して、フラフラと歩きに出てしまいます。

 

とは言ってもフラフラと歩くコースはナースステーションの周りと、販売機、ロビーのような面会スペース、夜間は電話室で妻に電話をしに…

 

術後2日目にしては、結構歩いたと思います。

 

明日になれば食事が許可される予定。

 

…形のない流動食でしょうけれど💦

 

けれど、すべては一歩一歩…ですから!(^^)!

 

 

 

右腹部のストーマ…

2019.1.9

 

手術翌日、GICUから病棟の病室に戻り一段落すると、気になりました…。

 

出来たばかりの一時的に増設したストーマのこと。

 

低位前方切除術だったので、肛門は温存することができ、術後化学療法の終了を待って閉鎖手術を行う予定になっています。

 

 

ボクの体はどうなっているのか?

 

 

その疑問への回答は案外早く、病棟に戻って待望の氷片で渇きを癒した後、看護師さんが傷口の確認に訪れた際に確認することが出来ました。

 

パジャマの前を開いて、腹帯をほどき、手術の傷口の確認です。

 

この時点ではボクは完全に仰向けの状態で、水平に倒されたベッドにいたので傷口がどうなっているのかはわかりませんでした。

 

ただ、担当のS医師の説明通りに傷はかなり小さいようで、それほど厳重にガーゼや包帯が重なっているような様子ではありません。

 

「うん、傷口は綺麗ね。いいでしょう。」

 

問題なさそう。

 

 

「ちょっとストーマを見ますね。」

 

右腹部、お臍の横あたりにカサカサと聞きなれない渇いた音。

 

「まだ大丈夫ですね。夕方捨てますね。」

 

 

・・・・・・・・

 

とにかくどうなっているのか気になって

 

「あのぅ…、ちょっと見てみてもいいですか?」

 

「じゃあ、ちょっとベッド頭の方上げましょうね。」

 

・・・・・・・・

 

通常より長め…次からは普通のサイズをつけますから。

 

と看護師さんが説明してくれたビニール製のパウチが腹部の右側に付いていました。

 

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納得はしていたし、覚悟もしていたものの、

 

やっぱりショック💦

 

「ああ、こうなっちゃったかぁ…」

 

何とも言葉では言い表せない感情が。

 

 

でも、そのうち元に戻れるんだから!

 

暫定的処置…

 

これがモチベーションになって、気持ちを立て直すことが出来ました。

 

 

入院中にストーマ装具の交換と、ストーマ部のケアを覚えることが退院の必須条件らしいです。

 

〇とりあえず明日は看護師さんが交換するのを見て、流れを掴む。

 

〇以後2日ごとに看護師さん立ち合いで装具の交換を練習する。

 

〇明日のどこかで、パウチの捨て方を看護師さんから教わる。

 

直近、そんな流れになっているようです。

 

 

こうして、ボクのストーマ生活は始まりました。

 

 

 

手術後1日目

2019.1.9

 

氷片が齎す幸福感

午前9時、GICUで採血と腹部レントゲン撮影。

 

午前10時、看護師さんの介助で車椅子に座り、病棟へ。

 

ただし戻った先は通常の二人部屋ではなく、この日はナースステーション正面の個室でした。

 

病室にはすでに妻と息子たちが来てくれていて、

「具合はどうか?」

「痛みはないか?」

「吐き気はないか?」

「なにか必要なものはないか?」

・・・・・・・

あれやこれやの質問に、しどろもどろに答えるボク。

 

 

実際、若干頭痛がする程度で、手術を受けた腹部は重たい感じはあったものの、訴えるような痛みはなく、吐き気もありませんでした。

 

 

欲しいものは…

 

水分!

 

とりあえず、それだけ。

 

担当医の許可が下りたので、後程看護師さんが氷片を届けてくれることになっています。

 

今はそれが目茶苦茶に待ち遠しい。

 

 

 

千葉に戻らなければならない息子たちが帰った後、やっと小さな紙コップに入った5cm角 程度の氷片が届きました。

 

 

妻が手に取って口に含ませてくれた氷片の美味しさ…

 

忘れられません。

 

カラカラに乾いた口内が少し潤い、くっつきそうだった喉を細い水の糸が癒してくれます(^^♪

 

映画などで、熱砂の砂漠で倒れた仲間に水筒の水を与えるシーンがありますが、

 

「慌てるな! 少しづつ…。」

 

と諫めるセリフを言うじゃないですか…。

 

そのセリフが聞こえたような錯覚を覚えました。

 

 

とは言っても、溶けた水分を飲み下すような氷片の量ではなく、

 

ほんの束の間、幸せ感を感じさせてもらえました。

 

 

昨夜のGICUでもずっと耐えていたのですが、とにかく部屋が暑いのです。

 

それもあって、きっと氷片が溶けるのも早いのだと思います。

 

非常に残念(-_-;

 

 

病棟内歩行運動

午後に入って、看護師さんとベッドに座る練習、そして点滴の支柱につかまりながらの歩行練習が始まりました。

 

 

看護師さんが前もって痛み止めを追加しておいてくれていたので、ゆっくりですが体を動かしても痛みは強くなったりはしませんでした。

 

ただフラつきます。

 

よっこらしょ…

 

と、ベッドに座った段階ではわかりませんでしたが、看護師さんに支えられて立ち上がると、フラっとして、とても一人で立っているのは無理な状態。

 

一度ベッドに腰を下ろして、暫くして再度介助を得て立ち上がり、暫くじっとしていると、平衡感覚が蘇ってきたのでしょう、一人で立つことが出来るようになりました。

 

つぎに、歩行練習です。

 

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看護師さんの介助と点滴の支柱を頼りに、ナースステーションの周りをゆっくり1周歩きました。

 

距離にして20mぐらいなのでしょうか…

 

 

ホント休み休みのよちよち歩きといった速度で、だいぶ時間がかかったと思います。

 

看護師さんと妻の励ましを受けて、なんとかゴールの病室へ到着。

 

今日の歩行練習は夕方に看護師さんと一緒にもう一度。

 

それで足元が少ししっかりしてくれば、明日からは単独で、出来るだけ何度もナースステーション一周コースを歩くように言われました。

 

ベッドで横になっているだけだと、血栓が出来やすく、腸の癒着などの合併症など回復が遅れる要因になるとのこと。

 

病棟に帰ってきてからは、血栓予防のマッサージ器は外れました。

 

歩くしかないですね!(^^)!

 

 

順調であれば、明日から水分が摂れるようになるらしいです。

 

食事…まったく固形物のない完全な流動食らしいですが…は順調なら明後日術後3日目からとのことでした。

 

看護師さんに再度氷片をオーダーして、一休み。

 

 

この時から日中はベッドの背を45度ぐらい上げて、座り寝(?)にすることに。

 

 

夕方、重たい痛みを感じることを伝えると、点滴の痛み止めを増やしてくれました。

 

 

痰がきれない

手術前から呼吸訓練と並行して、毎日痰をきるトレーニングを積んでいました。

 

が、日常生活で『痰』がほとんど出ないので、トレーニングが難しかったのですが、

 

喉のあたりに何かある!

 

という不快な状態が続き、トレーニングした通りに実践してみるのですが、一向に上手く改善できません。

 

「このままでは肺の合併症につながりはしないか?」

 

という切迫した危機感を感じ担当医に相談。

 

 

喉に入っていた管が影響する神経的なものの可能性もあるが、数日喉を湿らす、吸入器のような機器を使って喉を乾燥させないようにして、痰を出しやすくしましょう…

 

ということになり、運ばれてきた吸入器のような機器を1日数回使うことに。

 

 

痰が絡んでいるような不快な状態は、それから3日ほど続きましたが、ラッキーなことに知らぬ間に解消していました。

 

 

昨夜、GICUでほとんど眠れなかったこともあり、その夜は熟睡。

 

眠れたのは、就寝前の歩行練習時に、痛み止めを追加してもらっていたのが良かったよのかも知れません。

 

 

 

 

 

GICUの長い夜

2019.1.8

 

手術が終わりGICUの部屋に移されたのが夕方5時ごろ。

 

GICUは、心電図、血圧、呼吸などの継続的なチェック監視、床ずれ予防のための体位移動、血栓予防のための下肢マッサージ(機器による)、その他患者のナースコールへの対応など術後の総合的なケアを担当しています。

 

予定では、術後一晩GICUの病室で過ごし、問題がなければ翌日病棟に帰れることになっています。

 

 

 

術後の朦朧とした状態から次第に意識がはっきりしてくるにつれて、口元から鼻まで覆うマスクと、口や鼻から挿入されている管類がどうにも鬱陶しく感じて落ち着きませんでした。

 

 

次にのどの渇き。

 

手術が冬だったせいもあるかと思いますが、とにかく部屋が暑い(-_-;

 

点滴から水分の補給はされているので体調管理上は問題ないのでしょうが、のどが渇きでひっつくように感じました。

術後は翌日まで水分や氷を口に含むことも禁じられているので、この環境は辛かったです。

 

 

 

看護師さんが各種モニターのチェックや体位移動の補助などで、一時間おきぐらいに巡回してくれます。

 

「何か辛いことはないですか?」

 

と訊いてくれるのですが、管類が邪魔であまりしゃべれないので、

 

「喉がかわいた…」

 

とか

 

「口が渇く…」

 

と伝えますが、

 

「明日になれば氷で口を潤すことができるから、しばらく我慢してくださいね。」

 

と予想通り。

 

でも不思議とこの短い会話で少し渇きが癒される…。

 

…何回も弱音を吐いていたってことです💦

 

 

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床ずれ防止の体位変換は、ベッドが一定時間ごとに自動的に傾斜することで補助になるようです。

 

が、これもなかなかうまくいきません(-_-;

 

下肢には血栓予防のマッサージ器具(?)が巻かれていて、片腕は点滴。鼻や口には何本かの管やチューブが装着された制作過程のアンドロイド状態。おまけに手術直後ということで、体を動かすことが不安だったり…。

 

そんなこんなで、傾斜するベッドの動きに対して態勢が変わりにくく、逆に傾斜することが辛い。

おまけに、うつらうつら眠りに誘われそうでも、目覚めることになります💦

 

 

そこで、ナースコールすることに。

 

看護師さんの補助で体位を変えて、ほっと一息。

 

 

けれど寝返りというのは、通常楽なように体を動かしておこなっているものなので、一定時間ごとに順番に寝ている姿勢を変えるということは、また新たな苦痛になってしまいました。

 

仰向けに寝ていて、右下に寝返りを打ったけれど、すぐにまたやっぱり左下の姿勢に変える…

 

なんてこと、よくありますよね。

 

それでいい塩梅に落ち着いて眠りに堕ちる…わけです。

 

 

最も目的が寝返り=体位変換ではないので、我慢が必要なのはわかりますが。

 

その夜一定時間(おそらく1時間ごと)こどに、こんな葛藤がありました。

 

 

 

そこにもってきて、まったく眠れません。

 

手術前日の昨夜、しっかり熟睡してしまったのが裏目にでたのかもしれません。

 

今朝はしっかり眠れて、体力も回復して手術に臨める!

 

と家族にアピールしていたのですがw…

 

 

まったく眠気が訪れてくれません。

 

正面の壁に掛かった時計しか眺めるものがなく、おまけに遅々として針は進んでくれない。

 

暑い…

 

口が渇く…

 

喉が渇いた…

 

口の管が気になる…

 

この姿勢は辛い…etc

 

 看護師さんの話だと、午前8時過ぎごろには担当医が診察に来て、口に入った管と、マスクは外してくれる予定とのこと。

 

もうたっぷり一晩過ごしたような時間感覚。

 

しかし時計は深夜0時を過ぎたあたり。

 

 

 

 

ここまでは、GICUに入ってから一瞬も眠っていません。

 

が…

 

午前1時前から午前3時過ぎまで眠れたようです(^_-)-☆

 

 

やがて首を長~くして待ち焦がれた午前8時過ぎ。

 

病室担当のS医師の診察後、口から胃に入っていた管と、酸素マスクが外れました。

 

酸素は鼻にチューブタイプのものと交換。

 

これだけでも、かなりQOLが改善されました。

 

 

そしてこの後病棟へ戻る許可が下り、昼頃には氷を口に含む許可も出ました。

 

なんと、もう午後には看護師さん付き添いのもと、病棟の廊下を歩くリハビリが開始です。

 

 

こうして術後の長~いGICUの一夜が明けました。

 

 

 

「止まない雨はない!」

 

この病気の治療に入ってから何度か心の中で呟いた言葉。

 

この夜も…助けられました。

 

 

 

 

手術日のこと

2019.1.8

 

昨日の夕食は欠食だったのに、特別空腹感を感じることもなく朝を迎えました。

 

早朝、千葉に住む息子二人が来てくれて、特別に祈念してあるからと手渡されたのはなんとお護り。

 

やがて妻も到着。

 

手術室に向かう予定時刻の午前9時まで、看護師さんが気をつかって用意してくれた和室で懇談。

 

 

実は昨日の夕方看護師長さんが来て、病院で受け入れている看護学校の学生に、手術の見学や入院中の検温や血圧測定、聴診器での胸の診察、看護補助などの協力を得られないかと聞かれました。

 

大勢ですか?

 

と尋ねると一人を担当させていただければありがたいです…

 

と言われたのですが…

 

もしかするともう人の役に立てることはなくなるかも知れない…

 

そんな思いがよぎり、受け入れに同意していました。

 

 

やがて予定時刻になり、看護師さんの案内で、看護学生の実習生、妻と息子2人で歩いて3階の手術室に向かいました。

 

妻にも、息子たちにも、話したいことは無限にありそうなのに、ほぼ無言💦

 

話すことが思い浮かばないままエレベーターの扉が開くと、すぐ前には手術室の入り口が…。

 

 

家族とはここでしばしの別れ。

 

「お昼は上のレストランでゆっくり食べてね。ありがとう。」

 

「わかった。こっちは大丈夫だから頑張ってね!待ってるね。」

 

そんな程度のやりとりだったと記憶しています。

 

 

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手術室の入り口の先には大勢の手術室担当看護師さんのいる大きな部屋があって、その横にずっと手術室が並んでいました。ボクの部屋はたぶん一番奥の方。

 

手術室はよそうしていたより小さく、中央にかなり細身の手術台、そしてコンピュータモニターが多数、手術支援ロボットの操作台らしきもの…

 

 

多くの機材が雑多な印象。

 

 

入ったところで、担当医師達とあいさつして氏名、生年月日、病名を確認されました。

 

 

 

痩せたボクでも窮屈なほど幅の狭い手術台に横たわると、手に持った御守りに気づいた看護師さんが枕の脇に御守りを置いてくれました。

 

 

その後は体の固定、点滴や、血圧などの測定…諸々が一気に始まります。

 

横たわってほんの1~2分程度に感じましたが、

 

 

 

「それでは麻酔を注射しますからね。眠たくなって、目が覚めたら終わってますからねぇ~。ねむたくなったら、目を閉じて…。」

 

 

 

後は何も分かりません(-_-;

 

 

 

 

「〇〇さん、わかりますかぁ~。」

 

麻酔をした直後に何か話しかけられた…

 

そう感じました。

 

「無事終わりましたよ。これからICUに移動しますからね。そこでご家族と会えますよ。」

 

 

えっ!

 

 

終わったんだ!

 

 

まだ意識は朦朧とした状態で、声は出せません。

 

 

後でわかったのですが、口や鼻から管がいくつか挿入されているため、喋るのには不向き。

 

痛みは全くなし。

 

 

ICUのベッドに移されて、担当医から手術は成功、がんはすべて摘出出来たとしらされほっと一息。

 

でもまだ意識は虚ろ。

 

やがて妻と息子たちが入室。

 

みんなの表情に安堵感を確認して、またほっと一息。

 

 

担当のS医師からわかりやすく手術経過の説明を受けたとのこと。

 

声が出にくいので、ボクの顔をみて笑いかける家族に頷くことしかできませんでした。

 

 

家族が帰り、ベッドの正面の壁に掛けられた時計を見ると午後5時30分。

 

手術は約8時間の予定だったのですが、6時間で終了。

 

順調でなによりでした。

 

 

この後、長~いICUの一夜が始まります。

 

ホント長かった💦

 

 

 

 

手術前日・入院

2019.1.7

 

いよいよ入院日。

 

思い返せば、手術やその後の治療にばかり頭が持っていかれてしまって、落ち着かない正月でした(-_-;

 

けれど息子たちや孫、横浜の妹宅からリハビリに通う高齢の母など、近親みんなと屈託ない時間が過ごせたことはありがたかったです。

 

 

 

午前10時、入院受付で入院の手続き。

 

午前10時10分 指定された7階の病棟へ。

 

どうやらこのフロアは大腸がん患者フロアのようです。

 

部屋は2人部屋。

 

 

 

病室に入って暫くすると担当の看護師さんが来室。

 

荷物の解き方、手術用の備品の置き場所、今日の今後の予定、テレビやナースコールの使い方など一連の説明があり、パジャマに着替えて待つようにとの指示。

やがて男性の看護師さんから体毛の処理とおへその掃除。

 

手術だぁ~💦

 

緊迫感が増します。

 

続いて翌日の手術までの予定と、手術後の予定などの説明があり、昼食。

 

 

なんとお昼は食べてOKでした。

 

ただし大腸検査食(/_;)

 

そのあとは水分のみ。

 

そして夜までにOS-1を2本飲み切るよう指示がありました。

 

何でも予後が良いというデータがあるとか…。

 

 

 

先日麻酔の説明も手術の説明も受けているので、後は時間をやり過ごすのみ。

 

 

 

途中、担当のS医師を補佐するというM医師とS医師が来室。

 

めちゃめちゃ明るく

 

「具合はどうですか~?。…明日は最善をつくします!一緒にがんばりましょうね!」

 

とご挨拶をいただき気分が少~し和んだかな?

 

 

午後は妻と病院の売店に行ったり、レストランがあるという最上階を見に行ったり。

 

廊下の突き当りはサンルームというか、大きな窓と椅子があって景色が眺められるスペースになっています。そこからすぐ近くに富士山が(^^♪

 

幸いぼーっと山を眺めているのが好きなので、ここは入院中良く利用させていただきました。

 

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窓からの富士山

 

翌日の手術開始は9時。

 

時間は刻々と経過して夕暮れ。

 

妻にはそれに備えて今夜は近くのホテルをリザーブしてあります。

 

きりがないので、妻にホテルに入って風呂にでもつかってゆっくりするように提案。

 

本心はずっと近くにいてほしくて、寂しくてたまらないのに…。

 

一種のヤケクソ気味ってやつですかね💦

 

 

妻を一回のエントランスへ送り、ギリギリ別れ際の涙をこらえて、また富士山の見えるコーナーへ。

 

すっかり夕闇におおわれた外界。

 

でも、晴天だったせいか富士山は夕闇の空にくっきりと見ることができました。

 

 

夕食時間が終わり、配られた下剤を服用。

 

 

テレビをつけても、何をやっているのか…

 

気もそぞろ…

 

さっぱり頭に入ってきませんでした。

 

 

時間を見計らって妻に電話。

 

声を聞きたくて、

 

声を聞くと切りたくなくて、

 

一生懸命話題を探して…

 

また電話するかも、そう言って電話を切る。

 

 

…そんな通話をその夜3~4回ましまた(-_-;

 

 

消灯が近づき看護師さんから、

 

「眠れなくても焦らないで大丈夫。明日は全身麻酔で一杯眠れるから!」

 

って。

 

緊張で眠れない…

 

と思っていたのですが、なんと熟睡(-_-)zzz

 

気づくと7時間は眠ってしまいました(笑)

 

 

いよいよです。

 

手術の朝がきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

術前の準備あれこれ

入院から手術の予定が決まり、まず患者家族支援センターで手術までの生活など準備説明を受けます。

 

入院に必要な物品、手術に必要な物品の説明があり、入院までの日常生活における注意事項の説明がありました。

 

〇口腔ケア

歯科受診をして、歯石を除去するなどのアドバイス

 

〇禁煙

タバコは10年以上前に止めているので問題なし。

 

〇禁酒

w…

 

年末年始ですよぉ~💦

もしかしたら最後になるかも知れない年末年始の家族の団欒だし…

息子たちも顔を見せに来てくれる予定だし…

今年ばかりはミーハーにこたつに入って紅白歌合戦を見ながら一杯という計画だし…

正月は、やっぱりおせちとお屠蘇でしょう(^^♪

それに少し嗜みつつの方が食もすすむし…

 

で、あきれられることを覚悟で看護師さんに

「正月をまたぐし、軽~くでもダメですか?」

 

「軽~くってどれくらい?」

 

「ビール1本とお酒1合ぐらい…(-_-;」

 

「う~ん、…それぐらいなら…。でも多量の飲酒は肝機能の悪化に繋がって手術にはマイナスになりますから気をつけてくださいね。…そして、入院前数日はできるだ限り控えてくださいね。」

 

ということで1月7日の入院なので、まあ正月3が日はイケる!と判断。

 

〇爪の手入れとおへその掃除

 

〇呼吸訓練

術後数日間は麻酔の影響で気管支の働きが低下するそうです。そのため肺に痰が溜まりやすくなって肺炎や無気肺といった合併症の発生が懸念されるとのこと。

 

合併症を起こすと追加治療が必要で、入院期間も延びる…

w…それは遠慮したい…です💧

 

その説明とともに看護師さんから渡されたのが「コーチ2」という呼吸訓練器。

 

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呼吸訓練器コーチ2

練習方法は、

 

〇マウスピースをくわえる

 

〇右側の黄色いマーカーが約5秒間「スマイルマーク」の間を浮遊するように、ゆっくり息を吸い続ける

 

〇中央のピストンが徐々に上昇するので、設定したインジケーターの目盛に達するまで吸い続ける

 

〇マウスピースを離して、普通に息を吐きだす

 

〇ピストンが下まで降りたら、同様に繰り返す

 

〇以上を1コース5回として、1日10コース行う

 

 

 

これが結構キツいです。

 

最初は頭がクラクラするほど(-_-;

 

 

そのほか、呼吸に関連する筋肉のストレッチ方法や腹式呼吸の方法などのレクチャーを受けました。

 

あたりまえですが、結構大ごとみたいです…

 

改めて実感が湧いてきました…💦

 

 

次に麻酔科の担当医師から、危険な合併症とされる「肺血栓塞栓症」と「深部静脈塞栓症」を含む合併症の説明と、全身麻酔について、手術の経過に則して丁寧な説明がありました。

 

否応なしに緊張感が高まります。

 

 

正直、不安だし怖かったです。

 

最後の正月かも…

 

現実感を増して脳裏をよぎりました。

 

 

そして、特定生物由来製品輸血に関する説明を受けてようやく帰路へ。

 

入院日には沢山の同意書に妻ともども署名捺印して提出しなければなりません。

 

 

 

これでボクは闘病の如何なる命運に対しても、自分で判を押して同意したことになるんですね。

 

 

まあいいんですけど…。

 

 

医療スタッフは努力して下さるだろうし。

 

 

帰り道、検査から今日までの日々を思い出したとき、

 

感謝と信頼。

 

それだけでした(^^♪

 

 

いよいよです。

 

 

呼吸訓練に励みまなければ。

 

 


 

 

手術日決定

2018.12.11

 

先週末のCTと人生2度目の大腸内視鏡検査結果を聞く大腸外科での診察の日。

 

 先日の検査

人生2度目の大腸内視鏡検査ですが、

 

やはり検査前日から当日にかけての、検査食と1.8リットル服用する下剤マグコロールPの試練がキツかった…。

 

マグコロールPに関しては、初めてだったことが幸いしたのか、前回の方が幾分楽だったかも知れません。

 

今回は1800ccが途轍もなく大量に感じて、飲み切るのに時間も体力も余計にかかりました💦

 

 

けれど検査自体は、やはり「嫌な検査」であることに変わりはありませんが、人生初の前回よりかなり短時間だったこともあり、少し楽だったかなぁ…という印象です。

 

今回はポリープもなく観察するだけだったので!(^^)!

 

検査後の休息時間も、切除が無かったので前回の半分、約30分でOKでした。

 

 

診察

大腸外科で担当が変わりました。

 

受付で告げられて焦りました。

 

 

H医師から部長のS医師にバトンタッチ。

 

「なんでぇ~???」

 

疑問が湧きます。

 

 

で、大腸外科部長さんバトンタッチということは…

 

もしかして、状態が悪くて難しい状況なのか…?

 

なんていう勘繰りも。

 

 

待合では、妻ともども落ち着かない時間が流れました(-_-;

 

 

外科部長さんというと、年配で恰幅の良い人を思い描いてしまっていたのですが、S医師は想像したより多分ずっとお若いです。

年齢を見抜くのはまったく不得意なのですが、ボクの印象としては40代後半…かなぁ…。

 

 

S医師の説明によると、H医師の外来日は月曜日なのですが、この日は火曜日でS医師の外来担当日のため、担当が変更になったとのこと?

 

ちょっと怪しげな…説明ではありましたが、真に受けることにしました(笑)

 

 

検査の結果と術式の説明

 

がんの病巣自体は、若干小さくなっていて手術は可能とのこと。

 

ステージは3Cで、リンパ節への転移は認められるが、肝臓、肺、腹膜などの遠隔転移はない。

 

手術は肛門を温存する低位前方切除術という術式で、ロボット支援下の腹腔鏡手術で行う予定だが、状況によっては開腹手術に切り替えることもあり得る。

 

予定手術時間は、麻酔も含めて8時間程度。

 

術後は一時的な人工肛門を設置するが、後に閉鎖予定。

 

手術支援ロボット“ダ・ヴィンチ(da Vinci Surgical System)”について

https://j-robo.or.jp/da-vinci/

日本ロボット外科学会

 

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da Vinci Surgical System 日本ロボット外科学会より
手術における合併症と後遺症の説明

合併症

〇出血

〇縫合不全(頻度10~16%) 結構高いのではと不安に。

〇腸閉塞

〇感染症

〇肺血栓塞栓症

〇肺炎、無気肺

〇全身麻酔による、心筋梗塞、脳梗塞、肝腎障害、アレルギー

 

生死に関わる可能性のあるものも多く、俄然不安になりました。

 

手術というのは、なんとハイリスクなことか…。

 

後遺症

〇人工肛門閉鎖後の排便障害

〇排尿障害

〇性機能障害

 

このうち、排尿障害、排便障害のリスクは高いとのこと💦

 

病巣付近は多数の神経があり、左側方のリンパ節郭清を行う必要があるため、万全を期すけれど神経を傷つける可能性があるためとの説明でした。

 

排尿障害の程度としては、もしかすると自分でカテーテルを用いた導尿が必要になるかも知れないそうです。

 

トイレの度に…?

 

痛みはないのか尋ねたところ、

 

「気分が良くはないだろうとおもいます…」

 

との回答でした(-_-;

 

 

これはかなり響きました。

 

憂鬱のどん底へ転落…。

 

そんな感じ。

 

 

もう一つ、人工肛門閉鎖後の排便障害ですが、直腸がなくなるため、便を溜めておくことが出来なくなる。

そのため通常術後1日10回~20回の排便回数になるようなのですが、数か月ほどすると1日4~5回に落ち着いてくる方が多い。

また、便失禁などもあり、パッドが欠かせない場合も。

そして、当然ながら直腸がなくなるので、元の状態に戻ることは無いそうです。

 

ただしボクの場合、放射線による術前治療を30回程度受けているので、排便障害のリスクは、放射線をやっていない人よりはだいぶ高くなるらしいのです。

 

断言することはできないが、数年かかって1日4~5回に落ち着けば良し、もしかしたらもっと回数が多くなったり便失禁が続くこともあり得るけれどなんとも言えないとの説明でした。

 

これも結構ブルーなお話で、消沈しますよね。

 

 

手術は年明け、1月7日入院、1月8日手術、1月8日ICU、1月9日病棟戻り、1月14日退院、というスケジュールになりました。

 

1週間で退院出来ると聞いたときは、ちょっと嬉しかったです(^^♪

 

ただし、感染症や合併症がなければですが。

 

 

 

 

白馬村へ息抜き旅 

2018.11.24

 

ゼローダと放射線治療による、28回の術前化学放射線療法が終わって1週間。

 

治療の最終日、治療が終わった瞬間に決めた息抜きの旅行。

 

目的地は長野県白馬村を選びました。

 

 

ここは家族3人で、

 

そして息子が横浜の学校に行ってからは夫婦で

 

何度も訪れた私たちの大好きな、大切な場所。

 

 

のんびり車旅…

 

 

これからの闘病生活でお金がかかるだろうから…

 

と、かなりの節約旅行ですが、やっぱり気分は晴れて軽やかに。

 

 

 

紅葉には残念ながら、ちょっとばかり遅かったようですが、

 

白馬三山が勢揃いの大サービス?

 

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白馬三山

 

2か月近く月曜日から金曜日まで、

 

毎日往復3時間ちょっとかけての通院生活でした。

 

 

通院の道すがらも夫婦で秋深まりゆく風景を眺めながら、

 

決して重苦しい憂鬱な道中ではなかったのですが、

 

それとは違いますよね(^^♪

 

 

 

息抜きの大切さ、有難さ…

 

実感しました。

 

 

白馬の山々を眺めながら露天風呂につかり、

 

白馬の山々を眺めながら地産地消の料理と地酒。

 

 

飲んでいいの?

 

…軽~るくです💦

 

たまりませんね(笑)

 

 

 

術後一時的なストーマ生活になるようなので、

 

しばらく温泉には入れそうにありません。

 

なので普段は長湯が苦手なのですが、

 

今回ばかりは、フラつくほど堪能しました(笑)

 

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大出の吊り橋公園で



あと3週間すると、

 

検査があり術前化学放射線療法の効果がわかります。

 

膀胱や前立腺への浸潤が気がかりですが、

 

いよいよ手術の日程などが具体的に決まります。

 

 

夫婦での2泊3日の息抜き旅は、

 

病気に立ち向かう気力を新たにし、

 

そして確実なものとしてくれました。

 

 

人間、息抜きは大切だと、つくづく感じました!(^^)!

 

 

 

 

このブログのこと

2018年8月下部直腸がんと診断されてから、

 

人生に対する考え方はもとより、

 

普段の生活や人間関係に至るまで、

 

ことごとく変化しました。

 

 


そこにはマイナス面ばかりではなく、

 

病気になったから気づけたことも多かったように思います。

 


1年3か月かけて

 

術前化学放射線療法~手術~XELOX療法、

 

そして悩んだ末ストーマ閉鎖手術を断念して

 

永久ストーマを選択という闘病生活でした。

 

 

現在経過観察中です。

 

 

病気になったと同時に、インターネットや書籍から情報を読み漁りました。


同じ病気を経験した方の闘病記や、

 

がん経験者の方々からの様々な経験談や情報は、

 

治療の選択時、

 

不安の共有など病気に立ち向かう

 

勇気や気力面で大変助けられました。

 

 

もちろん家族の手助けや協力があってのことですが…。

 


同じ病気でこれから治療に入られる方の参考に、

 

少しでも寄与できればと、

 

私も2019年10月から闘病回想記という形で、

 

記録をこのブログで公開させていただくことにしました。

 

 

 

先のことはわかりません。


けれど与えていただけた残りの時間を、

 

無駄にせず前を向いて生きていきたいと思います。

 

 

みなさ~ん

 

がんばって行きましょ~う!(^^)!

 

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術前化学放射線治療が終了!

218.11.15

 

果てしなく続くように思えても、

 

いつかは終わりをむかえるのです…。

 

 

28回2か月弱に渡った術前化学放射線治療の最終日。

 

 

朝から気分が軽かったこと(笑)

 

 

 

 

すっかり顔見知りになった放射線治療のスタッフの皆さんに、

 

しっかりお礼を言って

 

そして励まされて帰路につきました。

 

 

 

治療終了後、看護師さんから現在の副作用に関する今後の予測や注意点、先の予定などのお話がありました。

 

吐き気、味覚障害、食欲不振、肛門痛、頻尿、怠さ…

 

そういった現在表れている副作用は、時間とともに徐々に軽快していくようです。

 

…軽快とは?

 

良くはなっていくけれど、消えないということなの?

 

と不安が軽くよぎりましたが、とりあえず今日はスルー。

 

 

万一出血があった場合は速やかに連絡すること.....

 

という以外は

 

下痢が収まってきたと思ったら、酸化マグネシウムの服用を再開して、とにかく腸閉塞にならないようにコントロールすることが大切とのことです。

 

食事は基本的に何を食べてもよいが、消化の良いものを少量ずつ口に入れて良く噛んで食べるのがベターなようです。

わかめやひじき、貝類、油っこい食品、繊維の強いものは詰まりやすいので避けた方が無難とのこと。

 

 

当然です!

 

 

食べません!(笑)

 

 

次の予約は1か月後、MRI、CT、大腸内視鏡の検査が矢継ぎ早に入りました。

 

術前化学放射線治療の効果を確認して、今後の治療予定をたてるとのことです。

 

1か月しっかり休んで体力を戻して、手術という次の段階に進むことになります。

 

 

 

1か月間、病院通いから解放されました!(^^)!

 

 

まるで本当に背中に羽が生えたよう…

 

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まだ天使になるつもりはないけれど

 

 

気分が軽く、なんだか楽しくウキウキ感さえ感じる☆彡

 

 

帰路車の中で、肛門痛や吐き気などが楽になったら、紅葉を見に白馬に行く計画に話がはずみました。

 

もしかすると紅葉には遅いかも知れませんが、それはそれ!

 

妻にも息抜きになると思うので、のんびり温泉を楽しみに出かけることになりました。(^^♪